Vista Grande School の「事故現場」

これは4年生の時だったはずだ。
おそらく教室を移動している時だったのではないか。
学校の敷地のすぐ外の道路(と言ってもフェンスや崖がある)で、車同士の交通事故があった。
人が死ぬような大掛かりなものではない。
でもかなり大きな音がした。
キキーッ、ガン!の音の直後に、大声で罵り合いの声。
日本だったら「済みません、大丈夫ですか?」となる所だろう。
しかし、ここはアメリカ。
直ちに、お前が悪い!いや、お前だろ!の罵り合いだ。
同級生たちがたくさん教室の外に出ていた(だから教室の移動の時だったと思う)ので
音を聞き付けて、みんなフェンスに張り付いた。

フェンスに隙間なく張り付いた。二重三重に人垣ができたくらいだ。
木が邪魔して、少し現場が見えにくかったのを覚えている。
そんなに交通量の多い所でもなかったと思うし、しかも直線なのに、なんで事故なんだろう?
そんなことより、事故直後に大人が大声で罵り合っている、その気迫に圧倒された。

アメリカではよくあることだ。
他でも同様の現場を見た記憶がある。
どこだったかは覚えていないが。
記憶しているのはそこまでだ。

 

当時から、日本人は交通事故を起こすと、不利な立場に追いやられると言われていた。
すぐに"I'm sorry"と謝るからだ。
アメリカ人は謝らない。
相手が謝ったら、「そうだな、お前が悪いんだな」と言質を取る。(すごい気迫で。)
多くの日本人は「Yes, yes」と間髪入れずに言うだろう。
だから、責任の分担をする時に、日本人が一方的に悪いことになりやすいと言われていた。
いや、当時親が言っていた。
今もあまり変わっていないのではないだろうか?

 

事故現場は学校の敷地の外だが、崖の下だった。
それなりに高低差があったような気がしていたが、
今GoogleMapのstreet viewで見ると、大したことのない崖に見える。
そもそも崖というほどでもない。
丘(hill)程度だ。
そうだったのか。

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Vista Grande Schoolの記憶の中のレイアウト。一番上の「事故現場」とあるのが、今回の現場。いつもはのどかな場所なのに、一瞬で憎悪の場と化した。